tanka

重い雪 (文学イベント北陸短編集寄稿)

  除雪車の風の気配に目覚めれば無人の道に雪は踊って ニット帽まぶたのようにのしかかりあなたのいない視界はしずか 海鮮に上がる歓声 チャンネルを変えても変えても光ばかりだ 傘の芯腕で殴れば傘布をゆっくりずれていく重い雪 信号が青になるまでだけでいい(電柱のスコップは雪かき用です)...